起源と歴史
グリューナー・フェルトリーナーはオーストリアを代表する白ブドウ品種であり、同国のブドウ畑の約3分の1を占めている。DNA解析により、トラミナーとサンクト・ゲオルゲンの交配種であることが判明した。何世紀にもわたりオーストリアで栽培されてきたが、長らく国際的な認知度は低かった。2002年のロンドンでのブラインド・テイスティングで、グリューナー・フェルトリーナーがグラン・クリュ・ブルゴーニュを破ったことが転機となり、世界的な注目を浴びるようになった。
栽培地域
オーストリアのニーダーエスタライヒ州が中心地であり、ヴァッハウ渓谷、カンプタール、クレムスタール、ヴァインフィアテルが主要産地である。ヴァッハウではスマラクトと呼ばれる最も豊かでリッチなスタイルが造られる。ウィーン近郊のヴィーナー・ゲミシュター・サッツ(混植・混醸)にも使用される。チェコ共和国、スロバキア、ハンガリーでも少量栽培されている。近年ではオレゴン州やニュージーランドでも実験的な栽培が行われている。
ワインの特徴
グリューナー・フェルトリーナーは淡い麦わら色からグリーンゴールドの色調を持つ。香りには白胡椒(最も特徴的な要素)、グリーンアップル、ライム、白桃、ハーブ、ルッコラのニュアンスが広がる。口中ではキリッとした酸味、中程度のボディ、そして独特のスパイシーさと心地よい苦味が余韻に感じられる。軽快でフレッシュな日常ワインから、ヴァッハウのスマラクト級の力強く複雑なワインまで、幅広いスタイルで造られる。
料理との相性
グリューナー・フェルトリーナーは食事との相性が非常に高いワインとして知られる。ウィーナー・シュニッツェル(子牛肉のカツレツ)が最も有名な組み合わせである。アスパラガス——多くのワインが苦手とする食材——との相性が抜群であり、春のアスパラガス・シーズンにはオーストリア全土で楽しまれる。寿司、刺身、天ぷらなどの日本料理との調和も素晴らしい。白胡椒のスパイス感は中華料理やベトナム料理にもマッチする。
注目のワイン
- F.X.ピヒラー ケラーベルク スマラクト (ヴァッハウ) — オーストリアの頂点
- ヒルシュ カンプタール ハイリゲンシュタイン — 偉大な単一畑の表現
- エメリッヒ・クノル ヴィンツァーゼレクション (ヴァッハウ) — クラシックな卓越
- シュロス・ゴベルスブルク グリューナー・フェルトリーナー (カンプタール) — 優美で正確なスタイル